2011/05/05

≪被災地支援の報告≫まとめ

今回3日間で、東松島市と石巻市の7箇所の避難所を巡り、歯科医師4名で、28名の被災者のお口を見せていただくことが出来ました。
天気が良くお家の片付けやお葬式などで避難所には、すべての方がおられた訳では有りませんでしたので、診察出来たのは、実際に避難されている方の一部のみでしたが、その分一人一人時間をかけてお話を伺うことが出来たのは、非常に良かったと感じました。

今回の被災者支援に赴くに際し、中津先生よりアドヴァイスを受けていたことは、非常に役立ちました。
我々も次に支援に行かれる先生に向けて、気づいたことを列記いたします。

1)飛行機で現地に入りましたが、それでも1日目と3日目の活動は、半日になってしまいますので、少なくとの今回の様に3日は必要だと思います。
2)仙台空港から各被災地までは距離も有りますし、物資も沢山有りますので、ワゴンタイプのレンタカーを事前に確保いておくのが良いと思います。
3)カルテの1号用紙のコピー100枚強(裏は白紙でもOK、事前にバインダー用に2穴あけておく)、クリップボード、複写用カーボン紙、2穴バインダー、筆記用具。
4)手鏡:患者さんの口腔ケア指導時にご自身の口を見てもらうため。
5)ザルとボール(デンチャー洗浄、排唾用)
6)充電式モーター(ストレート・コントラハンドピース、5倍速コント
7)電気の来ている所も有りますので、電源用延長コード。
8)歯牙切削用バー、デンチャー調節用のバー・ポイント
9)ウエットティッシュ、ゴミ袋(スーパーのポリ袋ぐらいの大きさ)
10)エアダスター(可燃性は機乗前に没収されますので、仙台で購入すべし)(仙台東部道路 仙台港北ICの仙台よりの45号線南側に大きな文具屋が有ります。)
11)ティッシュコンディショナー、デザインナイフ、曲の金冠バサミ、咬合紙、(リベース材を持って行きましたが、使いませんでした。)
12)ライト付き拡大鏡、ヘッドライト
13)ゴム手袋、マスク、白衣
14)うがい薬(アズノールなどの粉末が良い)入歯洗浄剤、入歯ケース、スポンジブラシ、入歯用ブラシ
15)靴は脱ぎ履きしやすいもの(避難所はすべて靴脱ぎます)、スリッパ

そして、今回支援に赴いて、感じたことを列記いたします。
1)支援にあたっては、今回事務局にしていただいた様に、地元の社団連と保健センターとの事前の打ち合わせが必須だと実感しました。
2)義歯修理など、実際に治療することも大切ですが、それ以上に、被災者の言葉に耳を傾け、お話を伺いながら、ケアして行くことこそが、一番大切だと感じました。
3)歯科医療も口腔ケアも行き届いてない被災地がまだまだ有る様に感じました。自治体自体が機能していない所も有るでしょうから、地元の医師、歯科医師、医療関係者との間に立つ機関としての保険医協会の役割は非常に大きいのではないかと、感じました。
4)被災されているのは、医師、歯科医師などの医療機関も同様ですから、その先生方にも、お役に立てる仕組みを構築すべきだと思います。
5)支援者はその日限りですが、被災者はつづく訳ですし、復興してもそうですから、カルテなり、地域連携パスなりの記録を本人と保険医協会と保健センターが持っておく様な、仕組みを構築すべきだと考えます。
6)被災された医療機関支援のため、中古の医療機器を全国から保険医協会を通じて、お譲りする仕組みの構築。そのためには、10年なりの期間を設け、被災地に関しては現在のPL法の対象外にするような 特別措置法の立法を国会と政府に働きかけなければならないと、考えます。

今回の支援に際し、アドヴァイスをいただきました中津先生、鹿嶽さま、西中さま。お薬を託していただきました武中先生、岡本先生。
協賛品を提供していただきました(KK)モリタ神戸支店さま、歯科商店のササキさま、ミヤワキさま、大河さま。充電式モーターとバーセットを貸していただきました六甲歯研さま。現地でお世話していただきました宮城協会の井上先生、五十嵐先生、東松島市保健相談センターの桜井さま。3日間お世話いただきました黒木さま、岡林さま。

そして3日間ご一緒していただきました川西先生、井尻先生、都築先生に心より感謝を申し上げます。

被災地支援の報告

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